歯科衛生士の働き方の多様化と転職軸

歯科衛生士の働き方の多様化と転職軸

歯科衛生士の売り手市場が続く中で、歯科衛生士が職場に求めることは多様化しています。では、活躍している歯科衛生士はどのような基準で就職先を選んでいるのでしょうか。歯科衛生士が求める職場環境や採用の工夫などを紹介します。

歯科衛生士の働き方の多様化と転職軸

✅ 子育て世代は「柔軟な対応」を重視
✅ 新卒をはじめとした20代の歯科衛生士は、競争を敬遠
✅ 年齢層が広がったことで、業務や育成に対する価値観も複雑化

子育て世代は「待遇」や「福利厚生」よりも「柔軟な対応」を重視

子育て真っただ中の歯科衛生士は、短時間勤務が可能な歯科医院や遅刻・早退に柔軟に対応してくれる歯科医院を選ぶ傾向にあります。「高いお給料」や「充実した福利厚生」といったメリットがある医院でも、子どもがいることで業務に支障が出そうな歯科医院は避ける方が多い傾向です。

上位検索キーワードから歯科衛生士の意識を見る

求人サイトGUPPYの検索機能で検索されているキーワードです。
✔ オープニングや診療科での検索を除くと休みに関するキーワードが多く検索されています。特に週休3日、土日祝休みは、文言違いで多く検索されています。
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週休3日
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年齢不問
新規
時短
社保完備
週1
     

新卒をはじめとした20代の歯科衛生士は、スタッフ同士の競争を敬遠

歯科衛生士の中には、「たとえ仕事量が増えたとしても報酬が高いほうがいい」と考える方もいます。しかし、そのように考えている場合でも、スタッフ同士で競い合うような環境は望んでいない方がほとんどです。競争を良しとするピリピリとした環境ではなく、「頑張った分だけきちんと評価される環境」を多くの歯科衛生士が望んでいます。

歯科衛生士の年齢層が広がったことで、業務や育成に対する価値観も複雑化

一昔前は歯科衛生士の平均年齢は20代でしたが、現在は40代以上の方も大勢働いており、業務や人材育成に関する世代間ギャップも耳にするようになりました。例えば人材育成においては、「指導を受けている最中にメモを取るべきか」「指導を受けた後にメモを取るべきか」といった価値観の違いで、歯科衛生士同士が衝突することもあります。 

💡FAQ

Q1:求職者は求人のどこを見て応募を決めていますか?
A1:
・最初に目に入るのは「写真」と「キャッチコピー」です。
・写真は明るく、自然な笑顔や職場の雰囲気が伝わるものが好まれます。
・キャッチコピーは短く、キーワードで「私に合いそう」と思ってもらうことが重要。
例:「子育て中歓迎」「完全週休2日制」「ブランクOK」など。

働き続けるための環境づくり

✅ 今は「両立しながら働く」選択が当たり前に
✅ ワークライフバランスを、歯科医院がサポート

一昔前は「結婚・出産で離職」、今は「両立しながら働く」選択が当たり前に

少し前までは結婚や出産が決まれば離職をすることが当然だった歯科衛生士の世界ですが、現在は結婚・出産後の選択肢が多様になっています。パート・アルバイト勤務や時短勤務への変更など、選択肢が多くワークライフバランスがとりやすい歯科医院は、歯科衛生士が育ちやすいという特徴があります。

歯科衛生士のワークライフバランスを、歯科医院がサポート

自分の求めるワークライフバランスについて、歯科医院と相談して調整をする歯科衛生士が増えてきています。また、「仕事と生活のバランスをどのようにとっていきたいかは歯科衛生士ごとに異なる」という考え方が広まってきたことで、そのバランスの実現をサポートできるよう取り組んでいる歯科医院も一般的になってきています。

💡FAQ

Q:新卒と中途ではアピールするポイントは違いますか?
A:はい、異なります。
・新卒は「教育体制が整っているか」「チームで支えてもらえるか」が最優先です。
・中途は「キャリアアップ支援」や「裁量のある働き方」に関心を持ちます。
採用ページや面談時には、対象者別に情報を出し分ける工夫をしましょう。
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