面接力を身につけてミスマッチを防止
人材採用において面接対応はかなり重要なポイントとなります。 GUPPYでは日々、多くの歯科医院から人材採用について相談がよせられます。
「面接に来た求職者の質が悪い」
「採用したいと思っても求職者から断られる」
「見学・面接の適正時間はどれくらいか」
など内容はさまざまです。
その一方で時折、求職者からも面接が酷かった等の問い合わせがあります。
「院長が面接で高圧的だった」
「スタッフの愚痴や自分の自慢話しかしなかった」
こうした内容の相談が多く、これでは面接力が高いとはお世辞にもいえません。
では、スムーズに採用するための面接力とはどういったものか、具体例をあげていきましょう。
面接は医院全体で取り組む
先述の通り、求職者の多くは、一つの箇所だけに応募している可能性は低く、複数の医院に応募していると考えられます。その複数の候補の中から自院を選んでもらうには、どんな面接を行うことがベストなのかを考えてみましょう。多くの求職者は院長の人柄だけを見ているのではなく、実際に働いているスタッフの雰囲気・人柄も重点的に見て検討するということは、あらかじめ念頭においていただき、面接のポイントをいくつか見ていきましょう。
面接日時・求職者の情報は事前にスタッフに共有する
求職者が面接に訪れる際、まずは受付を通り、院内に案内されることが多いと思います。
この段階で受付スタッフが面接に来る事を事前に把握しておらず、案内に手間取る事があります。
その場合、求職者に医院内での情報共有の甘さが垣間見えてしまいます。最悪の場合、自分は迎え入れられていないと考えさせてしまいかねず、第一印象は悪くなるでしょう。
少なからず、求職者は面接前で緊張しているため、受付スタッフが笑顔で迎え入れるだけで医院全体の印象が良くなります。これは受付スタッフのみならず、院内のスタッフ全員が面接日時を認識している状態を作りだすことが大切になるということです。
面接日や時間、求職者の情報を共有し、迎え入れる環境を整える、これが医院のイメージアップにつながるので実践していただきたいところです。
事前に求職者のプロフィールに目を通しておく
多くの歯科医院では「面接日に履歴書に目を通す」という傾向がみられます。
何の問題があるのか?と感じられるかも知れませんが、求職者から手渡されてから履歴書を確認した場合、質問項目がまとまらない、質問し忘れる可能性があります。なので、応募者の経歴・お住まいのエリア・希望条件など、事前にプロフィールに目を通し、質問項目をピックアップすることでスムーズに面接を進めていただくことをおすすめします。
求職者にとって面接は大げさかもしれませんが、将来を決める大事な時間のはずです。そして採用者側にとっても、決して無駄にして良い時間ではありません。
曖昧な情報で、なんとなく面接行う事態を避けるためにも、採用する側は面接者にとって信頼のおける相手になることを心掛けるべきでしょう。その方法の一つとして事前に求職者のことを知るためにプロフィールには必ず目を通しておきましょう。
面接における質問の内容
採用の合否は、求職者自身の適性や能力によって判断されるべきです。
出身地・性別・年齢などで判断すると就職差別に当たる可能性があります。
そのつもりはなくとも、不採用にした場合に応募者から「差別された」と思われないよう、面接時の質問内容には十分に気を付けるべきでしょう。
また、自院の雇用条件やアピールポイントを説明する際は、一方的に話すのではなく、こまめに質問がないか、きちんと理解してもらえているかを確認することを心掛けましょう。そうすることで後々のミスマッチを防げますし、求職者には丁寧な印象を与えることができます。
適切な面接時間
歯科医院向けのWebセミナーで「適切な面接時間」についてのアンケートを行ったところ、半数の医院で面接時間が30分であることがわかりました。しかし、30分では応募者の適性・能力の判断、自院のアピールを伝えるには短く、さらに求職者からの質疑応答に答える時間も踏まえると「45分~60分程度」が適正と考えられます。
30分の時間設定では、駆け足で伝えたるべきことだけを一方的に、機械的に伝えることになりかねません。これでは求職者の意向をくみ取り、回答する事ができません。なので、忙しい中で時間を作るのは難しいこととは思いますが、これから先の展望を見据え、有用な人材を手にする機会と捉えて時間は「45分~60分」は設けるように心掛けてみてください。
そして、忘れてはならないこととして、面接の最後に必ず「合否はいつまでに連絡するか」「履歴書などの個人情報の取り扱い方(廃棄・返却等)」を伝えましょう。これは求職者の不安を取り除くために明確に伝える必要があると言えます。また、面接での対応次第で、自院を選んでもらえるかどうかが大きく変わるため、院長が一人頑張るのではなく、スタッフ全員が求職者から選ばれる対応を常に心がけていきましょう。
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