新卒歯科衛生士の採用方法

新卒歯科衛生士の採用方法

労働人口の減少が社会問題になっている現在、多くの歯科医院が人材確保に悩んでいます。医院の所在地などによって差があるとしても、総数が少ないため、苦労している歯科医院が大半であると考えられます。


また、人材確保に伴い中途採用の求職者だけでは採用に繋がっていない医院も増えているのではないでしょうか。そこで、ここからは新卒採用を検討している皆様に向けて新卒の採用方法として欠かせない視点や考え方についてお伝えします。

新卒採用は時期が決まっている

新卒者を雇用する場合、4月から入社する一括採用が主流です。そのため採用募集の開始時期も入社の一年前から始まることがほとんどです。
新卒歯科衛生士に取ったアンケート結果によると7割の学生が年内に就職先を決定しており。10月から12月あたりが内定のピークとなっています。


国家試験後に就活する学生も全体の2割程度いるのが歯科衛生士就活の特徴といえるでしょう。

新卒採用では求人サイト、学校への対策が重要

歯科衛生士の新卒採用については、依然として売り手市場が続いています。
全国歯科衛生士教育協議会の報告によると、2021年の歯科衛生士就職者数6,182人に対し、同年の求人人数は119,994人。就職者に対する求人倍率は実に19.4倍と、採用側にとっては圧倒的に不利な状況といえます。このような苦しい現状があるなかで、新卒歯科衛生士を獲得するためには、採用方法やその中身を見直し、改善する必要があります。


歯科衛生士の採用には、

・「学内の求人票」
・「人材紹介」
・「求人サイト」
・「ハローワーク」
・「ホームページ・SNS」

と、いくつかの方法がありますが、これらのうち、新卒採用の主力とされているのは「学内の求人票」「求人サイト」です。ですが、時代の移り変わりとともに、最も有効な手段となりつつあるのが「求人サイト」です。


特に、歯科衛生士に特化した求人サイトであれば、いわずもがな内容は歯科衛生士関連に特化しているため、サイトを訪れる人材は基本的に歯科衛生士として勤務を希望する人に限られるため、ターゲット層にダイレクトに求人を見てもらえます。そのため、通常の求人サイトにくらべて、明確なリアクションが期待できます。


歯科衛生士を養成する専門学校や短期大学・大学での求人募集は、歯科衛生士を目指す学生(新卒予定者)にターゲットを絞れるのが最大の利点と言えます。また、求人票の受付や掲示も基本的には無料であり、コストを抑えられるので、歯科医院側のメリットの一つと言えるでしょう。


しかし、求職者の視点に立つと、学校の求人票は給与や勤務時間、休日など、待遇面に関する情報は得やすいが、職場環境やスタッフの人柄、新卒者に向けた教育プログラムなどは分かりません。その上、学校の求人募集では近隣歯科医院がメインになりやすく、他の地域で就職を希望する新卒者にとっては不利なものです。


学生の中には就職を期に、東京や大阪などの大都市圏への移動を希望する者や、Iターン・Uターン就職を予定している者も一定数います。このように遠方での就職を希望する新卒予定者が就職活動を行う場合、利点が多いのは全国の求人を網羅する求人サイトとなります。


求人サイトであれば、学校の求人募集でみられた「職場に関する情報量が少ない」という短所もクリアできます。


更に待遇面などの基本情報のほかにも、医療理念、教育制度、院長の人柄がわかるメッセージ、職場の雰囲気を伝える写真などの掲載が可能です。ですが、求人サイトを利用し、新卒歯科衛生士の採用を成功させるためには、当然、求人票を見た新卒者に「ここで働きたい」と思わせる内容でなければなりません。そのために最重要と捉えるべき点は「他の歯科医院との差別化」となります。


新卒者の中には、そこで働くことで自身がどのように成長できるのか、といった歯科衛生士としての未来、将来への「青写真」を思い描く者も多いでしょう。そのような新卒者が就職活動を行う場合、待遇面の他にも、入社後の教育プログラムや院内勉強会の有無、さらに院外セミナーの有無、それに掛かる費用面についても注視する傾向があります。


こうした情報を元に考えるのであれば、入社後の教育内容(どのようなことが学べるか)ロールモデル(どのような歯科衛生士になれるか)をより明確に記載しておくことが「他院との差別化」につながると考えることができます。


くわえて、求人サイトでは「スタッフの人柄」や「職場環境」といった内容にも注力しておくべきでしょう。新卒者に限らず、歯科衛生士の求職者の多くは新しい職場の人間関係に大きな不安を抱いているものです。


歯科衛生士会の勤務実態調査においても、退職した歯科衛生士が勤務先で改善してほしかった点として最も多く挙げられていたのが「院長、職場の人間関係」でした。したがって新卒採用の求人では、職場の雰囲気が垣間見える画像や院長のメッセージなどを通し、初心者でも安心して働ける環境を強くアピールすることが得策であるといえます。


売り手市場である現状では、採用側が希望する条件や人物像を一方的に示しても、人材の確保には至らないケースが多く、新卒採用の求人において他の歯科医院との差別化を図るためには前述したような、求職者の立場や視点に基づいた募集内容を充分に検討する必要があります。

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